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むつみ接骨院の猫背矯正②

更新日:3月21日

猫背(上位交差性症候群)を改善するには


※この記事は「むつみ接骨院の猫背矯正①」の続きになります。

①をまだお読みになっていない方は、先に読んでいただいてからこの記事をお読みください




(5)猫背(上位交差性症候群)の改善方法


〝ポイントは腹圧と呼吸〟


①腹圧の改善

ヤンダアプローチ(三輪書店)より姿勢の歯車機構のイラスト
出典元:ヤンダアプローチ(三輪書店)

上の図は姿勢の連動を歯車に見立てた図になります。

一番上の歯車が頭部、真ん中が胸郭、一番下が骨盤になります。

左側の図を見ていていただくと、上下が潰れて真ん中の歯車が後方へ押し出されています。


  • お腹の部分が潰れてしまっている(腹圧の低下

  • 骨盤が後傾し、背中が丸まっている(猫背姿勢

  • 肩が内側に巻き込んでしまっている(巻き肩

  • 首が前に出てしまい、顎が上がっている(ストレートネック


このように腹圧(インナーマッスルの働き)が低下すると、体幹が不安定になり、不良姿勢の原因になります。これを改善するためには、腹圧を高め体幹の支持性を改善する必要があります。


※腹圧の説明とエクササイズの方法は「むつみ接骨院の体幹トレーニング」で詳しく説明していますのでそちらをお読みください。



 

②呼吸の改善


寝ている姿勢で深呼吸をしている男の人のイラスト

人は一日に約2万回呼吸をすると言われています。

普段何気なくしている呼吸も不良姿勢の原因になります。

問題になるのが「浅く早い呼吸」と「口呼吸」をしている人です。


浅く早い呼吸と口呼吸が習慣化していると、本来使うはずの横隔膜が使えなくなり、代わりに頚部や胸部の筋肉を過剰に使うようになり不良姿勢の原因になります。


横隔膜が使えないために腹圧も低下するので、腹圧と呼吸は密接な関係にあり、この2つが上位交差性症候群を改善するための最重要ポイントになります。


呼吸の乱れている人の特徴としては、肩こりや姿勢が悪くなるなどの他に以下のことが挙げられます。当てはまる方は要注意です!


浅く速い呼吸(胸式呼吸)・口呼吸の人の特徴


口が乾きやすい 

→ 口呼吸が増えることで、口腔内が乾燥しやすくなる


深く息を吸いにくい(息苦しさを感じる) 

→ 肺の下部まで空気が入らず、呼吸が浅くなる


ため息が多くなる 

→ 無意識に酸素をしっかり取り込もうとして、大きく息を吐くことが増える


集中力が続かない 

→ 酸素の供給が不十分になり、脳の働きが低下しやすい


眠りが浅い・疲れが取れにくい 

→ 自律神経が乱れ、交感神経が優位になりやすく、リラックスしづらくなる



【呼吸の改善エクササイズ】

呼吸の改善方法、それはゆっくり呼吸をすることです。

簡単に思うかもしれませんが、無意識に速く浅い呼吸をしている人にとっては意外と難しく感じることがあります。今回は、簡単に実践できるエクササイズ方法と重要なポイントをご紹介します。



片鼻呼吸(努力呼吸の改善)


  • 呼吸が浅く、速くなりがち

  • 息を吸うときに肩や首に力が入ってしまう

  • 無意識に口呼吸になってい


このような方は、「努力呼吸」をしている可能性があります。努力呼吸とは、胸や肩を使って無理に空気を取り込もうとする呼吸で、常にこの状態だと肩や首の緊張が抜けず、疲れやすくなります。

これを改善するためには、横隔膜を使った腹式呼吸を身につける必要があります。その第一歩として、「片鼻呼吸」をおすすめします。

片鼻呼吸をしている人のイラスト

片鼻呼吸のやり方

  1. 楽な姿勢になり、できれば仰向けで膝を軽く曲げる。

  2. 片方の小鼻を指で抑え、もう片方の鼻の穴だけで呼吸をする。

  3. ゆっくりと呼吸を繰り返し、2~3分続ける。


💡 ポイント

このエクササイズは、空気の通り道を制限することで呼吸をゆっくりとしか呼吸ができない状態を作り、無意識に速く吸い込むクセを改善する効果があります。

最初は苦しいかもしれませんが、続けているうちにだんだん楽になり、片鼻だけでも楽に呼吸ができるようになり、息を吸った時に自然とお腹が膨らむようになったら成功です。



数を数えて深呼吸をする

深呼吸は横隔膜を使った腹式呼吸で行うと効果的です。まずは、片鼻呼吸で腹式呼吸がスムーズにできるようになってから行ってください。

椅子に座って深呼吸をしている女の人のイラスト

深呼吸のやり方

  1. 楽な姿勢になり、一度肺の空気をすべて吐き出す。

  2. 鼻から5秒かけてゆっくり息を吸う。

    ※お腹を膨らませるように意識する。

    ※肩や首に力が入らないように注意。

  3. 口をすぼめ、10秒かけてゆっくり息を吐く。

    ※細く長く息を出し、お腹をへこませる。

  4. 2~3を3分~5分繰り返す。

  5. 目安として、1分間の呼吸回数を3~4回程度にする。


💡 ポイント

勢い良く吸ってしまうと首や肩に力が入り胸式呼吸になってしまうので吸い始めからゆっくりと時間をかけて深く吸っていくのがポイントです。

5秒ー10秒が長いと感じる方は短くしても大丈夫です。

息を吸う時間の倍の長さをかけて吐くことが重要です。



この深呼吸を習慣化することで、姿勢が改善し、肩や首の負担が減ります。また、リラックス効果も高まり、日常生活でも落ち着いて呼吸できるようになります。


呼吸が改善し横隔膜を使った腹式呼吸ができるようになれば、腹圧が高まり体幹が安定することにより猫背などの不良姿勢が改善され、お体の健康を維持するうえでとても重要なポイントになります。まずは片鼻呼吸から始め、徐々に深呼吸を取り入れてみてください!


 

③ストレートネック(頭部前方位)の改善

ストレートネックと正しい首の骨のイラスト

「スマホやPCを長時間使っていると、気づいたら頭が前に出ている…」

こんな経験はありませんか?


頭を体の前方に出していると、もともと緩やかに前方にカーブしている頸椎(首の骨)が真っすぐもしくは後ろにカーブしている状態になります。

これが固定化した状態がストレートネック・頭部前方位(とうぶぜんぽうい)です。



 背骨のS字カーブの役割】

背骨は、首・背中・腰をつなぐ形で 緩やかなS字カーブ を描いています。

このS字カーブには、体の衝撃を和らげるクッションの役割 や、頭の重さを分散させて背骨の負担を減らす働き があります。


頭の重さは約5㎏前後ありますが、このカーブのおかげで頭が体の真上に位置することができ、首や肩の筋肉は最小限の力で、頭の重みを支えることができるわけです。



【悪い姿勢を続けてしまうと…】

デスクワークやスマートフォンの使用で

背中が丸まる(猫背)

首が前に出る

頭が前方へ突き出す

このような姿勢では、背骨全体のS字カーブが崩れ、首の骨(頚椎)がまっすぐになってしまいます。


もちろん、これは一時的なもので、正しい姿勢に戻せば元の緩やかなカーブに戻り、ストレートネックにはなりません。けれども、首がまっすぐになってしまう悪い姿勢を毎日、あるいは長期間続けていくと、関節や筋肉がそのままの状態で固まっていき、姿勢を戻しても背骨のカーブが真っ直ぐのまま戻らなくなってしまいます。これがストレートネックの大きな原因です。



【ストレートネックの改善方法】

リトラクション(頭部の引き戻し運動)を行う


ストレートネックの改善のエクササイズの効果を高めるためには、土台となる体幹や骨盤がしっかりしていないといけません。そのためには・・・


腹圧を高める

 腹圧を高め体幹を支える力をを向上することにより、背骨から骨盤を安定化します。

 むつみ接骨院の体幹トレーニングを参考にしてください。



呼吸を改善する

呼吸の改善することにより、腹圧を高めて、胸郭の動きをよくします。

前のパートでご説明した、呼吸のエクササイズを行ってください。


この2点をしっかりと行うことが重要です。



リトラクション(頭部の引き戻し運動)のやり方

リトラクション(頭部の引き戻し運動)のやり方のイラスト

ストレートネック、猫背の改善に効果的なのがリトラクション(頭部の引き戻し運動)です。

目的は椎前筋(首の前の筋肉)の強化です。


リトラクションのやり方

  1. 仰向けの姿勢で、頭から肩、背中、お尻が床に付いている状態にする。

    枕はなしか低めが良いです。

  2. 床(枕)にアゴを引いて後頭部を押し付ける感じで、ゆっくりと頭を後ろに引く。

  3. 2の状態を10秒くらいキープする。

  4. 5回から10回くらい繰り返します。


💡ポイント

  • アゴを引きすぎて、下を向かないようにする。

  • 背中が丸くならないように意識する。

  • 無理に力を入れると、肩や首の筋肉が緊張するのでリラックスして行う。

  • 座った姿勢で行うときは、壁に頭から肩~背中~お尻が付いた状態で行ってください。


慣れてきたら仰向けや壁に頭をつけた状態でなくても、デスクワーク中やスマホを見ている時など、普段の何気ないときに数回行うことによって習慣化し、姿勢改善につながりますので是非やってみてください。


 

④むつみ接骨院の施術

猫背などの不良姿勢が原因で症状が出ている患者様に、当院ではどのように施術を行っていくかご説明します。

指さしをするスクラブを着た男女のイラスト

検査:姿勢と動作のチェック

まず、患者様のお体の状態を確認します。

硬くなっている筋肉(過緊張の部位)

弱くなっている筋肉(うまく使えていない部位)

動作のクセや代償動作(他の筋肉が無理に補おうとする動き)

動かせなくなっている部位や力の入らない部位を確認し、お体にどのような機能障害が起きているかを把握します。


施術:筋肉のバランスを整える

検査結果をもとに、次の施術を行います。

🔹 電気治療 で筋肉のバランスを調整し、過緊張を和らげます

🔹 手技(リリース)で硬くなった筋肉や関節を緩め、動きやすくします

これらの施術により、体が楽に動かせるようになり、次に行うエクササイズをスムーズにできるようにします。


エクササイズ指導:体を良い状態に戻し、それをキープする

施術後は、動作の指導などを行って体の使い方を修正し、ご自宅でも行っていいただけるストレッチなどのエクササイズをご指導します。

ドローインなどで腹圧を高める

呼吸の改善(腹式呼吸)

リトラクション(頭部の引き戻し運動)

ストレッチ&トレーニング指導

正しい姿勢とスムーズな動作を身につけることで、悪い状態に戻らないようにしていきます。



患者様の症状や状態によって施術方法や運動指導は異なってくるので、ここではこのように簡単な説明しかできません。ご来院いただければ、お体の状態を詳しく説明し、一人ひとりに合った施術や運動指導を行い、お困りの症状を改善することができます。岡崎市近郊の方はむつみ接骨院にご相談、ご来院ください。


 

(6)むつみ接骨院の猫背矯正のまとめ

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

長々と書かせていただきました。わかりにくい部分や、誤っている部分があるかもしれませんが、なるべく簡単に、できる限り正確に情報をお伝えできるように努めました。

ご意見、ご感想などコメントを頂けると幸いです。


最後に大切なことを一つ言わせて下さい。それは…


〝猫背などの不良姿勢自体が悪いのではなく、同じ姿勢や偏った体の使い方をするのが良くない〟


ということです。常にいい姿勢を心掛ける必要はないということです。


お仕事でパソコンなどのデスクワーク作業を長時間行う

休日に自宅のソファーでくつろぎながらスマホを見ている


こういう時は、猫背になったり、姿勢を崩してしまいます。

それでいいです。それが普通です。


仕事でデスクワーク(猫背)

自宅でスマホ(猫背)


これを続けてしまうと姿勢や体の使い方が偏ってしまうので


仕事でデスクワーク(猫背)

昼休みや時間の空いた時にちょっことストレッチ

自宅でスマホ(猫背)

少し時間を取ってストレッチや運動をする


このように、猫背になってもいいので、時々エクササイズなどをすることにより、いつも同じような姿勢や体の使い方をして、同じ部位に負荷を掛けるのを時々リセットすることが大切です。

ストレッチをする女性とそれを眺める猫にイラスト

不良姿勢や体のクセは長年の習慣によってつくられるため、1回の施術で改善するものではありません。しかし、施術者と患者様が協力して、適切な施術とエクササイズを継続することで、改善は十分に可能です。


当院では、検査によって問題のある部位を特定し、適切な施術と運動指導を組み合わせ、本質的な改善を目指します。


肩や首の症状だけでなく、色々な症状に対応しますので、ぜひ一度ご相談ください。良い姿勢を身につけ、動きやすい体を手に入れ、快適な日常を取り戻しましょう!



こちらの記事も合わせと読んでいただくと、より理解が深まりますので是非お読みください。



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